2022年は、はさみ「フィットカットカーブ」の発売から10年を記念するアニバーサリーイヤー。そこで、文具トークライブユニット「ブング・ジャム」のお三方に、フィットカットカーブのことについて、あれこれ語っていただくという、開発者冥利に尽きるスペシャル座談会企画しました。第3回目は文具業界への影響と、あったらいいなと思うはさみついて語っていただきました!
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インタビュー
発売10周年記念 スペシャル座談会<第3回>
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- 発売10周年記念 スペシャル座談会<第2回>「僕たちとフィットカットカーブの10年」
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インタビュー
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第2回目は文具業界への影響と、1番よく使うフィットカットカーブについて語っていただきました!
「フィットカットカーブ 料理はさみ」の次によく使うはさみは?
- 開発者
- みなさん「フィットカットカーブ 料理はさみ」を一番よく使われるとおっしゃっていただけて、とても嬉しいです。というのもシリーズの中でも、開発に苦労したはさみでして。分解して洗えるはさみは、各メーカーから出ていますが、それに安全性を持たせたのは、当時うちだけだったんです。はさみを分解する時、刃が一気に開いて落下しないよう、刃を開いていくと分解の一歩手前で、カチッと当たるようにして、意図せず外れないようにしました。
- 高畑
- シリーズの中で、刃にギザギザがついているのは、「料理はさみ」と「洗えるチタン」だけですよね。※
※ひとくちカット、万能タイプもギザ刃加工を施しています。
- 他故
- 僕、両方よく使う。
- きだて
- 俺は、料理はさみをシンクにさして、洗えるチタンにはマグネットをつけて冷蔵庫に貼ってる。みんな同じだね。この2つが特に好き。
- 他故
- 洗えるチタンは、チラシのクーポンを切る時に、サクサク切れるのが気持ち良くて、全部コレに替えちゃった。
- 高畑
- 料理はさみも洗えるチタンも、台所用洗剤で洗えるから衛生的だし、躊躇なく使える。料理はさみに関しては、もう5年くらい使ってるけど、今のところなんの問題もない。万能で、何でも雑に切れるコイツがすごい好き。
- きだて
- 僕は「フィットカットカーブ ツイッギー ポーチサイズ」もすごくよく使ってる。先が丸いから……、言いにくいけど鼻毛を切る用に(笑)。
- 開発者
- 素晴らしいです!その用途は、なかなか語ってくれる方がいませんでした。
- きだて
- えー、しょうがないな。そういうことなら語りますけども(笑)。基本的にはペンケースに入れて持ち歩いてるので、外出時にトイレで鏡を見たときに「あっ、鼻毛」と思ったら、コレでちょいちょいと切っちゃう。個人的な希望を言うと、さらに小さいのを出してもらいたいかな。フィットカットカーブの刃で、ストラップとして下げられるくらい小さいものがあると、より携帯しやすい。
「あったらいいな」と思うはさみ
- きだて
- 段ボールを解体しやすいはさみが欲しいんですよ。今は段ボールのこぎりとか段ボールカッターで分解してるんですけど、ダンボール解体に特化したフィットカットカーブがあるといいかな。
- 高畑
- 家庭用はさみとしてフィットカットカーブが発売される前、各家庭にあったのは、事務用はさみ、キッチンはさみ、布用の羅紗(らしゃ)ばさみ、あと糸切りの和はさみくらいが基本。っていうところでいうと、布用のはさみがフィットカットカーブのラインナップにひとつあってもいい気がする。プロユースではなく、趣味でやっている層に向けたお裁縫用万能はさみ。
- きだて
- そう!フィットカットカーブは、フェルトや毛糸が切りづらいんだよ。現状はハンドメイドユースとしておすすめできないから、布用を作るのはありかも。
この10年、ユーザーのはさみリテラシーがあまり育っていないのは、ひとつで何でも切れる便利な家庭用はさみを出しちゃったメーカーにも責任がある(笑)!なので、もうちょっと専門化したはさみをプラスさんが責任を持って発売して、皆さんのリテラシーを育てて欲しいわけですよ。
- 開発者
- 肝に銘じます(笑)
- 高畑
- 家で服を繕ったりするのが当たり前だった時代には、各家庭に布用ばさみがあったけど、今は時代が違う。だから、いわゆる布用はさみとは、また別のかたちのはさみが必要なんじゃないかな。