通常のストレート刃のはさみで物を切ろうとしたとき、刃の場所によってうまく切れないといったことが起きやすいものです。
そんな問題を解消すべく、刃先から根元まで切りやすいはさみはできないか、2010年に新しいはさみの開発プロジェクトを発足しました。

「逃げ」
対象物が左右にブレてしまう
「滑り」
対象物を前に押し出してしまう

ストレート刃のはさみは、刃先のあたりだと切ろうとする対象物が左右にぶれてしまう「逃げ」や、根元のあたりだと対象物を前に押し出してしまう「滑り」という現象が起きてしまいます。

しかし、はさみを開いた時の角度が30度の時、この「滑り」と「逃げ」の力のかかり方が1:1となり、しっかり対象物を掴んだ状態で切ることができます。
ストレート刃で段ボールなどを切る時に刃の途中だけを使って切り進んでいませんか?
手が自然と30度近辺だけを使って切っているのだと思います

つまり、開き角度が常に30度付近であれば、はさみの刃先でも根元でも切れやすいはさみになるということになります。

みなさんは「対数螺旋(ベルヌーイ螺旋)」という図形をご存じでしょうか?
アンモナイトの渦巻きや、台風のような形をしたこの螺旋は、中心から引いた線と螺旋の接線が成す角度が常に一定になるという特徴があります。

この数式を刃のカーブに応用することで、刃先でも根元でも、常に成す角度が一定になるカーブ形状を作れると考えました。

根元と刃先では効果的に力を伝えることができない
切断に最適な開き角度を常にキープ!

ベルヌーイカーブ刃により、刃先から根元まで切断に最適な刃の開き具合をキープできるカーブ形状の刃は、驚くほどサクサク切れます。
自社の従来品と比較してみると、なんと約3倍の切れ味が実現できました。

2012年の発売から10年以上が経過し、現在では各メーカーの研究・開発により、様々なカーブ刃のはさみが登場しています。

その先駆けだったプラスも研究・進化を続け、たくさんの種類のフィットカットカーブを生み出し続けています。
リビングで、キッチンで、学校で、オフィスで……お気に入りの1本を見つけて、日々の暮らしに役立てていただけるよう、プラスとフィットカットカーブはこれからも進化を続けていきます。

このコンテンツは、
スマートフォンを縦向きにしてご覧下さい。