個人情報保護スタンプ「ケシポン」

ケシポン開発秘話|個人情報保護スタンプ「ケシポン」

「こんなものがあればいいのに」という純粋な発想と、「満足がいくまでトコトンこだわる」開発メンバーの熱い想いから生まれた文具があります。2007年12月の発売以来、世界中で2,000万個以上を出荷し、「個人情報保護スタンプ」という新しい市場を作った「ケシポン」の誕生ストーリーを紹介します。

きっかけは個人情報に対する意識の高まり

2005年に「個人情報保護法」が初めて施行され、“個人情報保護”に対する意識が一気に高まりました。自宅には毎日のようにダイレクトメールやクレジットカードの明細などが届き、捨てる際には破いたり、切ったりと面倒な手間をかけていました。もう一方で「ゴミをあさられたらどうしよう」「きちんと処分しないと心配」という不安が。そこで、個人情報が載った郵便物を簡単に処理できる文具はできないかと話が持ち上がったのです。

自宅に届く大量の個人情報
自宅に届く大量の個人情報

当時、紙に穴を開けて個人情報を処理する「パンチ式」や、何枚もの刃で紙を切り刻む「シュレッダーはさみ」などの個人情報保護グッズが他社から発売されていました。しかし、開発メンバーは、もっと簡単・安全で紙片ゴミが出ないものにしたいと考えました。そこで生まれたのが「スタンプで住所・宛名を隠す」というアイデア!今までにない発想に、開発メンバーは「それだ!」と大興奮。すぐに「スタンプ式個人情報保護グッズ」の開発が始まりました。

なかなか文字が隠れない!!

メンバー達はすぐさま試作品の制作に着手。作った試作品は、「スタンプを押すだけで宛名が隠せる」というアイデアに対しての評価は上々でしたが、試作段階での「+」「×」を組み合わせた印面パターンでは文字が隠しきれず、まだまだ改良が必要でした。それから約1年間、機能の完成度を上げるため、最適な印面パターンインクの改良を課題に試行錯誤を続けていくことになります。

評判は上々ながらも改良の余地あり
評判は上々ながらも改良の余地あり

100種類以上のパターンを試して、“文字で文字を隠す” 印面パターンが誕生!

まず、「+」と「×」の記号の組み合わせから試し、次に紙幣に印刷されているような細かい曲線の連続の「モアレ」を利用したパターン、タイヤ柄、星型などを次々に試しましたが、いい結果は得られず。黒のベタ塗りも印刷された文字と黒インクのコントラストでかえって文字が浮き上がる結果になってしまいました。 「・・・なかなかいい案がでてこない。」 そんな中、打ち合せで「セキュリティ商品って文字が並んでいるイメージがあるよね」という話に。たとえば、コピー偽造防止用紙を使ってコピーすると「COPY」の文字が出てくる。改ざん防止シールをはがすと「VOID」と文字が残る。

文字が隠しきれず没になったパターン
文字が隠しきれず没になったパターン

そうだ!文字で文字を隠してみよう!!

それ以降、漢字、ひらがな、カタカナ、数字、アルファベットを組み合わせたパターンを作り、読みにくさをチェックするという作業を地道に繰り返しました。そして、最終的に行き着いたのがアルファベットだけを組み合わせた現在のパターンでした。(I、O、C)など余白が多いものは排除し、(A、B、E、G、H、K、M、V、W、X)の10文字に絞りこみ、どんな文字列でも対応できるように角度を変えるなどして出来上がったのが、ケシポンの印面パターンです!

現在まで継承されるアルファベットパターン
現在まで継承される
アルファベットパターン

ケシポン専用の特殊インクを開発!

専門メーカーに「濃く」「はっきり」印字ができて、できるだけ「速く乾く」、耐水・耐光・耐薬品性にすぐれた油性顔料インクの開発を依頼しました。インク内の顔料を可能な限り多くしたり、長く使用しても印字ムラが起こりにくいようにインクの性能を向上させています。

「ポン」と押して「ケス」!単純明快さが商品名に。

何百種の候補から「個人情報保護スタンプ」がどういう商品かをズバリ説明できる名前として「ケシポン」と「ポンケシ」に絞られました。“ポン”と押して、宛名を“ケシ”てしまうという商品特性をダイレクトに表現したものです。(実は、「安心太鼓判」という候補も・・・)最終的には「ケシポンの方がかわいい」と、圧倒的な支持で「ケシポン」に決定しました。

初代「ケシポン」(販売終了)
初代「ケシポン」(販売終了)

全国の文具店、量販店、ロフト、東急ハンズ 他
以下サイトで取り扱い中

  • amazon
  • LOHACO(ロハコ)
  • 楽天
  1. その他の店舗はこちら

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