ノリノプロ スペシャル対談

ノリノプロ スペシャル対談 プロを、プロに、褒められたくて ノリノプロ スペシャル対談 プロを、プロに、褒められたくて

文具ライターのきだてたくさんが、様々なメディアの文具特集で『ノリノプロ』を
褒めてくださっているらしいと風の噂に聞いたのが、
『ノリノプロ』発売から2ヵ月ほど経った、春まだ浅い頃。
それからは事実確認と社内共有を繰り返し、心の内でひっそりと
きだてさんに礼を述べ、喜びを噛みしめていたのですが...。

「どうせなら、直接褒めてもらいたい!」

と思い立ち、図々しくお呼び立てしたら、きだてさんすぐにやって来てくれました!
文具愛好のプロと文具設計のプロが、読者を置いてけぼりにしてしまうマニアック対談。
読んだら目がテン!でも私たち、直接褒めてもらって、マニアックな話できて、もう最高でした。

対談のテーマ『ノリノプロ』 対談のテーマ『ノリノプロ』

2017年1月1日発売のテープのり。本体カラーがレッドの「強力に貼れる」、ブルーの「しっかり貼れる」、グリーンの「キレイにはがせる」の計3タイプ。いずれもテープ容量は22m、テープ幅8.4mm。価格(税込)は本体484円、つめ替えテープ363円。

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対談する人 対談する人

機能優先の真面目な文房具から役に立たないイロモノ文房具まで、全部試してレビューする文房具ライター。近著に『日本懐かし文房具大全』(辰巳出版)、『あなたに教えたい! 5分で分かる44の文房具トリビア』(セブンデイズウォー/共著)

テープのり設計者
小橋佳彦

某医療機器メーカーでの設計業務を経て、プラスへ入社。ノリノシリーズすべての設計を担当。

テープのりマーケッター
日名子康介

文具の中でも未だマーケットが確立していないテープのりに魅力を感じ、開拓者になるべくノリノシリーズを担当。

「この感じをバネではなく溝で出したのがスゴイ」 「この感じをバネではなく溝で出したのがスゴイ」

日名子 :

きだてさんには、いろんな媒体で『ノリノプロ』を褒めていただいて、本当にありがとうございます!

きだて :

いえいえ。一番気に入っているポイントが「プッシュオープンキャップ」です。普通だと、このパカッと開く感触を出すならバネを使いたいと思うんですよ。ところがこのキャップは、小さなサザエみたいな"らせん状の溝"に溝きりを押し込むことで、パカパカした気持ちいい感触を出してる。これ、すごいですよ。

プッシュオープンキャップとは...側面のボタンを押すだけでふたが開く機構。

他にも細かいところまで良くできててねぇ。「はしピタガイド」の出し入れもスッと出るけど、飛び出たツメを直接押してもロックがかかっていて戻らない、でもつまみをちょっと押し下げて戻すと簡単に収納できる、この繊細さとかね。細かいところまで気遣いあるなー、という部分がすごく気に入っちゃって。

はしピタガイド...本体下部に搭載した紙の端に引っ掛けるツメ。封筒とじなど、まっすぐ端っこにはみ出さないで貼りたいときのガイドとなる。

小橋 :

ありがたいですね。一番時間をかけた部分なんです。「プッシュオープンキャップ」のボタン位置と「はしピタガイド」のツメをどこに、どう配置してバランスを保ち、使いやすい本体形状にするか。

今日は、完成品に至るまでの試作品もたくさん持ってきました。『ノリノプロ』を製作するにあたり初めて行われた打ち合わせで、マーケティング本部から挙がった要望は「大容量」と「コンパクトサイズ」でした。

きだて :

それはターゲットユーザーが「大容量」かつ「コンパクト」を求めているというプラスさんの認識があってのことですか?

日名子 :

テープのりはすごく特殊で、学生と社会人では使っているサイズ感(容量)がまるで違う製品なんです。当然どのセグメントに対してもなるべく多い容量を希望しますが、学生がターゲットのテープのりに「30m巻」は要らない。それでは長すぎて逆にマーケットのバランスを崩してしまうからです。ですから、あくまでも『ノリノプロ』のターゲットに対して、他社よりも少しだけ長いものを希望しました。

きだて :

『ノリノプロ』のターゲットユーザーは、事務職の、仕事でテープのりを大量に使う人ですよね?

日名子 :

はい、その通りです。

きだて :

だから封筒ののり付けを意識した「はしピタガイド」があるのか。

小橋 :

「はしピタガイド」をどこに置くかには本当に悩みました。最終的にはキャップの外側に据えたんですけど、キャップの内側に据えてローラーとの距離が近い方が機能性は高いんです。でも、そうするとキャップ自体が長くなってしまう。

どこに置くかが決まってからは、「はしピタガイド」のツメを出している状態でキャップを開け閉めできるようにするのに苦労しました。機能と配置のバランスや他の機構との兼ね合いが非常に難しかったですね。「プッシュオープンキャップ」のボタン位置も少しずれると、この開閉感がなくなっちゃうんですよ。

きだてさんもおっしゃってくれたように、『ノリノプロ』のユーザーさんたちも「ボタンの押し心地が気持ちいい」と喜んでくれているので、苦労した部分が報われてよかったなと

きだて :

超気持ちいいですよ!用もないのに永遠にパカパカと開閉しちゃうくらい(笑)『ノリノプロ』のプッシュボタンを押して、ただキャップが開くだけの動画をTwitterに投稿したら、結構な数リツイートされましたしね。

日名子 :

ボールペンのカチカチと同じ感じですよね。ユーザーのこの反応は想定していたので、パカパカされることを考慮して「プッシュオープンキャップ」のボタンの耐久性も上げたんだよね?

小橋 :

はい。数万回のプッシュに耐えきれる仕様になってます。

日名子 :

でも実はこの開閉ボタン、リフィルと一体になっているので、ひと巻使い終わったら捨ててしまう部分なんです。はじめからリフィルの方に搭載して交換できるようにしているにもかかわらず、数万回のプッシュにも耐えられるように設計する。プラスの設計者のリスク回避のアンテナの高さがお分かりいただけると思います。

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