Pasty スペシャル対談（ページ3）

ピンクだけで3色も用意した、もうひとつの理由

戸坂: 「Pasty」は外ポケットがついたクリアーファイルです。コアターゲットの女子高生は、教科書やプリント類を持って移動する移動教室が頻繁にあります。そこで、何が困るかというと移動中にプリントやメモがファイルからサーッとこぼれ落ちてしまうと...。プリントやメモを差し込める外ポケットをつけたのは、そんな理由からです。
カラーは全8色です。突然ですが皆さん、数学と聞いて何色をイメージしますか？赤と思った方？いませんね。青と思った方？はい、たくさんいらっしゃいました。
女子高生も同じで、教科によってイメージする色があります。教科書の色が多分に作用しているっぽいので、世代によって差があるかもしれませんが、ピンク系は国語、ブルーは数学。
この様に教科の連想色をイメージして全8色を用意しました。
で、先ほども話に挙がったピンク3色です。バリエーションの違うピンクを3色も用意した理由は「私のピンク」を見つけて欲しかったこともありますが、国語といっても現代文・古典・漢文と小分類に分けて、組み合わせて使ってもらえるようにしたかったからです。

菅: 外ポケットを構成する2色が重なり合って、重なり合った部分がまた違う色合いになっているのも可愛いですよね。発売から1年半ほど経ちましたが、実際は何色が一番人気なんですか？

戸坂: 中ポケットの溶着位置をギリギリまで下げて、表紙からみた上部の余白を多めにとる「Pasty」独自の設計です。中ポケットに入れるプリント類が増えてくると、プリントの上部が表紙から飛び出してしまうんですね。見た目もよくないし、プリントの端も折れちゃうし、女子高生にとって、細かいイライラポイントでした。それを解決するのがアンダー溶着です。
「Pasty」シリーズにはインデックスシートもあるのですが、このインデックスシートの仕切りタブも表紙からはみ出さないように設計されています。インデックスシートは、必修授業のように毎日あるわけではないけど、週1である授業などの少量プリントの整理のために、1冊のクリアーファイルを仕切って使えるものです。
クリアーファイルは学生さんにとって、空気のような存在で、会話に時間を費やさないとなかなか明確なリクエストが出てこない製品です。でも、インデックスシートだけは「欲しい」という声が数多くあったので、発売当初から用意することにしました。

戸坂: 私自身に、きらきらセブンティーンの妹がいまして、妹やその友達、学校とすごく地道に聞き取り調査をし、拡げていきました。
女子高生のパワーはすごくて、気づいたら「商品開発ってどんな感じ？」と逆に質問攻めにあったことも。毎回、女子高生の勢いに飲まれないようにテンションを上げて臨みました。